飯野さん!自作ブラシレスモーター・テクニック!   2004.05.13 追加あります。
飯野さんから”自作ブラシレスモーターのテクニックレポート”をいただきましたので、皆さんにご紹介致します。


2004.05.13 「飯野工房製?TKIブラシレスモーター 280−T
お世話になっている飯野さんから、新開発の小型ブラシレス情報が入りましたのでご紹介致します。

主に280クラスモーターグライダー用に開発致しました。
冷却効果は非常に悪いのですが、砂(砂鉄)等の吸い込みによるトラブルを防ぐのと、
280クラスモーターグライダーでは機首部が狭くアウターローターが他の機器と干渉しやすいのでカバー式を採用致しました。

<アウターローターカバー式小型ブラシレスモーター>
外径 24mm(280モーター同サイズ)
全長 15mm(シャフト含まず)
シャフト径 2mm、取り付け穴 M2.6−17mm
重量 26g(コード含まず)、シリコンコード長 約10cm
最大負荷電流 MAX5A(リポ3セル時) 要注意!
使用温度 100℃以下 要注意!
Kv値 1550
使用セル数 360Ni-MH8セル リチウムポリマー(5A放電以上)2〜3セル
使用ペラサイズ 5×5〜6×3インチ
オープン価格(未定?)
(注)ピニオンギヤ等の圧入は壊れますので絶対しないで下さい

推力データは有りませんが、回転数、電流値は次の通りです
*11.1V(安定化電源使用)
CAM6×3折りペラ  11000  4.3A
GWS6030    11900  3.8A
*7.4V(安定化電源使用)
CAM6×3折りペラ   8500  2.5A
GWS6030     8850  2.2A
マウントとカバー自体もヒートシンクの役目をするのですが、GWSのヒートシンクを
付けることにより冷却効果を上げることが出来ます。
(リポ3セル、CAM6×3折りペラで60℃前後まで温度は上がりますが、100℃以下のご使用でしたら問題ないです。)

280−Tは5〜6×3ダイレクト仕様ですが、ギヤダウン専用(280−S)も開発中です。
テストではギヤダウンで推力400g以上を出していますので、こちらも面白いと思います。
(GWS12−60が最大3700−6.5A、推力340g時に3000位です。)


「飯野さん・自作ブラシレスモーター」
飯野さんの
 自作ブラシレスモーターです。


<特加工リングの製作> (11/04)
ルーターが必須です!
カンのプラスチック部分を外します。
(マグネット付きでもOK)
カンの”角の部分”をルーターで削ります。大体こんなものかな?と言うところで、
ペンチで挟んでみて亀裂が入ればOKです。
ぐるっと一週亀裂を入れ、
あとはペンチを捻りながら外していきます。
   外しづらい場合はもう少し削って下さい。
外しおわりはこんな感じです。 切口を仕上げれば完成です。
完成!
 この状態でマグネット張り替えをすると楽です。

<おまけ!? 鉄粉の掃除の仕方!>
マグネットの回りに木工用ボンドを塗ります。
(鉄粉と良く混ぜるようにすると良い)
ツマヨウジを付けたまま乾かします。 乾いたらツマヨウジを引っ張ると簡単に剥がれます。
(取り残しはツマヨウジを使って綺麗に取って下さい)
作業終了!
TORII)
おまけのレポートまでいただきまして、本当にありがとうございます。
またまた、私も挑戦してみました。
作業自体はルーターさえあれば難しくありません。
注意点としては、
「ペンチで挟む時に缶のの外周側の変形に気をつけること!」でしょうか。
缶の外周を変形させてしまうと、ステイターと接触してしまいます。
また、マグネットをつけたまま作業したときは、マグネットがもろくかけてしまう場合がありまので、
更なる注意をするようにしてください。
磁石を張り替える場合のほうがいいかもしれませんね。
最後に、このリングは特製ベルト組み合わせて使用すると思いますが、
接着時もゆがんで取り付けないようにしてください、ステイターと接触します。
おまけも応用がききますね!



<簡単シンプル軽量ステータハブの製作> (11/04 追記)
とても簡単に作れて、この方法を使うと14枚ステータハブも簡単に作れてしまうんですね。
8φ(内径6mm)のアルミパイプを
シャフトの長さ−25mmの長さでカットします。
(45mm以上のシャフトを使うと良い)
10φ(内径8mm)のアルミパイプを
35mm前後でカットします。
ショートタイプでもOK
バリを取った8mmのアルミパイプの両側に
フランジ付のベアリングをはめてみます。
   入らない場合はパイプをプライヤーでしっかり押えて
6mmのドリルでさらいます。
  (パイプの周りに傷が付いてもOKです。)
10φのアルミパイプに8φのアルミパイプを入れ、
先端を4.5mm出して瞬間接着剤で固定します。
ステータが若干緩いので
ステ−タの内側に瞬間接着剤を少し塗り、
乾かします。
ステータ差し込みをロックタイトで固定します。
(取れなくなりますが瞬間接着剤でもOK)
完成!
とても簡単でしょ!
TORII)
私は当初これ挫折しました・・・。
といいますのも、パイプががうまく合わなかったことと、ステイターと8φのアルミパイプがゆるく固定し切れなったためです。
飯野さんの方法はいいかもしれませんね。
ポイントは、ステイターをきちんと中心に合わせて固定することだと思います。
ずれると回転缶を接触するので気をつけてください。


(10/31 追記)
私も改めて製作してみました。
アルミパイプを購入する時に10φのアルミパイプに8φのアルミパイプを入れてみたのですが、
やはり入りませんでした。
パイプ径を図ってみると、8φパイプが8.2mmとなっていました。これでは入りませんね。
そこで挿入する方法として
・10φパイプを熱して8φパイプを突っ込む・・・・・失敗。
・8φパイプをボール盤に加えて、外周を削る・・・・なかなかはかどらないので途中で中止。
・10φパイプの内径をリューターで広げる・・・・根気がなくて中止。
・10φパイプの内径をハンドドリルを使ってで広げる・・・固定が上手くいかず失敗。
・10φパイプの内径をボール盤を使って広げる・・・結局これにしました。
このあたりがちょっと難しいかも知れません。
また、ステイターの取り付けについては、瞬間を塗っておく方法でOKのようです。
ただし、磁石の張替えを行ったときなどは、ステイター自体にも大きなトルクがかかりますので、
瞬間でとめるよりねじロック材の方がいいかもしれません。
確かに見栄えも良くて、工具があれば簡単ですね。
TORIIレポートでした。


(11/4 追記)
飯野さん)
私もあれから4店舗ほど違うショップで径を計測しましたら、1店舗だけ合わないものが有りました。
各メーカーで若干サイズが違うようです。 購入前にお店で合わせてみると良いですね。
TORII)
私もさらに3軒ほど回ってきまして、お店にあるパイプをすべて試してみました。
すると、どれも店のアルミ10φパイプの内径が厚かったです。
銅・真鍮パイプの外・内径は表示どおりですが、アルミはだめみたいです。
また、捜してみます。



<簡易マウントの製作>
このマウントは”タオル掛け”等に使うエンド金具を使います。
側面に2.5mmの穴を開けます。
ナットを載せて、
その穴にアルミの針金を入れ固定
(画像はドリルですが
アルミだとハンダが付きません)
フラックスを付けてハンダ付けをします。
(メッキを剥がさなくても付くようです)
針金を抜いてM3のタップを切り、
イモネジを入れます。
フロントマウント用に、
周りに開いている3カ所の穴も
M3のタップでネジ山を切ります。
(切れないモノも有ります)
これで完成です。
おまけ!?** ボビンマウント **
こちらは、樹脂のボビン(ミシン用)です。
なんと!銅パイプ内径にジャストフィット、
ガタは0で軽く圧入って感じです。
それにフランジ付ベアリングも押さえてくれますので、一石二鳥!
ナットを固定するためにエポキシで固めていますので、
強度もそこそこ有ります。
TORII)
これは私も同じように試作していました。
この部材はいろいろな種類(内径が9.5mm〜13mm〜)がありますので、
みなさんのお好みで使われると良いでしょう。
ただ、気になるところはアルミ製マウントに較べて若干重量があるといったところです。
まあ、気にしなければ気にならない重さです。

<ホイルストッパー簡易ベルの製作>
ホイルストッパーを使ったシャフト止めベルです。
今回使用したホイルストッパーは内径3mm、外形8mmのギザギザタイプ、片面R付きです。
これでベルの取り外しも簡単に出来、芯も出てガタツキも全く無い格安ベル出来上がりです。
シャフトを抜く前に、耳の部分をカット
そのままでもOKですが、
切り取る際は要注意!
イモネジが干渉しないように
受けの部分をヤスリかルーターで少し削ります。
抜いたシャフトと長めのビスに
ハンダ用のペーストを塗り、
ホイルストッパーをシャフトに固定します。
ストッパーはギザギザの有るものがベスト!
(注意!)
 ストッパーにペーストを付けないよう注意する。
ベルにエポキシを塗り、
”ホイルストッパーの付いたシャフト”を
差し込みます。
完全に固まったらビスとシャフトを抜き、
イモネジを入れれば完成です。
TORII)
この方法はFanky Plane日記のじんちゃん・くろすけさんもやられていましたね!
アルミ・ストッパーの使用なら軽量に出来てGooDだと思います。


<元磁石の取り外し>
芯の狂いを避けるため、プラ部分を外さずにルーターを使いマグネットを削り取ります。
マグネットの粉は全く飛び散らず堆積しますが、
** ここで注意!**
ルーターの回転が高すぎると火花が飛び、マグネットの粉がかなりの高温で燃えます。

ほんのわずかな火花でも燃えます。ビックリです。
この方法は、私の師匠である金井さん(無尾翼機の制作者)の案です。
結構簡単に削れます。あとは、とりさんのHP通りです。
TORII)
実は・・・この方法は1度試して挫折しました。キレイに削れなかったんです。
しかし、あらためてトライしてみましたところ、かなりキレイに取れる(削れる)ことがわかりました。
前回は”削りカス”の多さに閉口してしてしまい、、また思ったより削れなかったのであきらめました。
今回はあきらめないで、削りカスを取り除きながら行ったところ成功した次第です。
・利点は、”プラ部分を外さず”に作業ができるため、プラ部分を使ったベルが製作できることです。
・欠点?は、1回目で失敗したように思った以上に時間が掛かることと、磁石の削りカスが生理的に(?)なことでしょう。
カンのみを使う場合はプラ部分を外してから熱して取ったほうが短時間で簡単かもしれません。
でも、慣れてくるとあまり変わらないかもしれません。
みなさんのお好み次第と言ったところでしょうか・・・・。

<絶対お勧め!液体絶縁テープ>
こんな製品です!
これは、かなり便利!コイル部分をエポキシなどで固定しなくてもOK!
しかも線からコネクターまでコーティングすると被覆チューブも必要なし!
乾くとゴムのような…ビニールのような…耐久性、柔軟性もバッチリです。
最後に、ベアリングの「寄り」防止にスぺーサーを入れると良いみたいです。
TORII)
これ今度やってみます!

<ベアリングスペーサー>
ベアリングの「寄り」防止にスぺーサーを入れると良いみたいです。
軸受け内で、
このようになってしまうことがありますので、
このようにアルミパイプでスペーサーを作ると、
ベアリングがずれないで済みます。
TORII)
まったくごもっともです。私も最近気がつきました。
2ベアリング使用のかたはぜひ入れてください。
外形6mm内径4mmのアルミパイプが良いでしょう。
             ↓
ですが、 じんちゃんからアドバイス(お叱り?)を受けました。
「ベアリングスペーサーですが、アルミではなく、硬質プラか真鍮がいいです。
アルミは削れてしまうと粉がベアリングに入り込んで寿命を縮めます。

(実験済みですので鵜呑みにしてくださっていいです)」
・・・・とのことですので、気をつけましょう!